(2020/4/27更新)
新年度のスタートにあたり.
「高校と大学の橋渡し」
「新しい学問分野にチャレンジ!」
という二つのコンセプトのもと,各分野のお薦め書籍をご紹介いたします.詳しい目次や内容見本などはリンク先(各書名をクリック)をご覧ください.
◇高校と大学の橋渡し
「数 学」
●『基礎数学 −式計算から微積の初歩まで−』
小澤善隆 編集/定価1650円(本体1500円+税10%)
高校で数学をあまり選択履修してこなかったり理解度に自信のない大学の新入学のために,大学で線形代数や微分積分などを学ぶ上で欠くことの出来ない基礎知識をわかりやすくまとめました.基本的な例題や問題を多く設け,反復練習によって学習効果が上がるようにしてあります.●『徹底的に微分積分がわかる 数学指南』
志村史夫 著/定価2200円(本体2000円+税10%)
高校での数学に自信のない方のために,微分積分を学ぶ上で必要となる基礎知識と,微分積分の考え方の基本を丁寧に解説しました.単なる高校数学の要約や大学教科書と同じような網羅的な配列は避けて,微分積分を理解する上で必要と思われる初歩的な部分に絞り込んで解説します.「物理学」
●『ここからスタート 物理学』
為近和彦 著/定価2310円(本体2100円+税10%)
高校で物理を学んでこなかった学生を主な対象に,微分積分を使わずに,わかりやすく学べるよう丁寧に解説しました.重要な公式については,その直下に公式の意味を“言葉”で表すことで,理解が深まるようにしてあります.●『ファースト・ステップ 物理学入門』
高重正明 著/定価2090円(本体1900円+税10%)
厳密で数理的にまとめられた知識や考え方の体系よりも,“物理的なモノの見方や考え方を理解してもらう”ことに重きを置いて書かれた入門書です.力学・熱力学・電磁気学・現代物理学について,初歩的な数学のみを用いて解説しています.「化 学」
●『Catch Up 大学の化学講義(改訂版) −高校化学とのかけはし−』
杉森 彰・富田 功 共著/定価2090円(本体1900円+税10%)
高校での化学の学習が不十分であっても,容易に大学レベルの化学に到達(キャッチアップ)できるよう書かれた一冊です.高校と大学での違いを明示し,化学の基礎概念を高校レベルから大学基礎課程まで連続して学ぶことができます.2015年発行の改訂版では,演習問題やコラム,解説記事の充実と共に,有機化学をより筋道だてて理解できるよう大幅に加筆しました.●『あなたと化学 −くらしを支える化学15講−』
齋藤勝裕 著/定価2200円(本体2000円+税10%)
化学の本筋をやさ易しく簡潔に解説した本文と,くらしにまつわる話題満載の側注記事やコラムによって,楽しみながら化学の知識を身に付けることができる入門書です.「生物学」
●『基礎からスタート 大学の生物学』
道上達男 著/定価2640円(本体2400円+税10%)
生物学の講義をなるべくストレスなく学べるように,できる限り難しい言い回しを避けて,やさしく表現するように努めた入門書です.各章のはじめに「高校「生物基礎」で学んだこと」を設けたり,各章末に練習問題を配して,その章で学んだことの理解が深められるようにしてあります.●『ベーシック生物学』
武村政春 著/定価3190円(本体2900円+税10%)
高校生物の内容を一通り網羅しながら,生命科学が発展する現代に必要と思われる,とくに人間自身に関する内容をプラスして解説しました.また,生物学の発展に寄与した研究者の業績をできるだけ取り上げ,とりわけ日本人研究者の貢献も数多く紹介しています.
◇新しい学問にチャレンジ! → 科学史 → 線形代数学 → 微分積分学 → 電磁気学 → 量子力学
→ 化学熱力学 → 量子化学 → 有機化学 → 遺伝学 → 多様性生物学 → 微生物学
「科学史」
●『素顔の数学者たち −数学史に隠れた152のエピソード−』
片野善一郎 著/定価2640円(本体2400円+税10%)
選び出された1つのエピソードを1頁にまとめ,数学者たちの性格・考え方・行動,生き様等を人間性豊かに紹介しています.高名な数学者だけでなく,資料が乏しく伝記や逸話集でほとんど扱われない数学者や,明治以降の日本人数学者も多くとり上げました.
姉妹書に『大人の初等数学 −式と図形のおもしろ数学史−』『数学用語と記号ものがたり』があります.●『裳華房フィジックスライブラリー 物理学史』
小山慶太 著/定価2750円(本体2500円+税10%)
ニュートン力学が誕生した17世紀末から,相対性理論や量子力学が確立され,それらに依拠した宇宙や物質,素粒子などの研究が展開されていく20世紀後半までの物理学の壮麗な体系とその多彩な歩みを,一般の方にも読める平易な文章で綴りました.●『生命科学史』
遠山 益 著/定価2420円(本体2200円+税10%)
古代ギリシアから20世紀後半のDNA生物学の基礎まで,生物学の発達史に沿いながら生物学全般について解説します.医学や生物学の発展の歴史的事実を振り返るだけではなく,21世紀の生命科学の行方を予想する発展的思索に繋げることを目的としました.生体内の物質の化学合成や分解を化学反応式で示すことは避け,非理系の学生であっても一人で読み進められるように,平易な文章で記述しています.
「線形代数学」
●『手を動かしてまなぶ 線形代数』
藤岡 敦 著/定価2750円(本体2500円+税10%)
★ 書いてみえる! 解いてわかる!! ★
読者が省略された“行間”にある推論の過程をおぎない“埋める”ことができるように,式の導出を丁寧に記述した線形代数の入門書です.手を動かしてほしい例題,証明・計算を見落としそうなところにアイコンをつけたり,くり返し解いて確認できるように例題と節末問題にチェックボックスを添えるなど,さまざまな工夫を施してあります.姉妹書『手を動かしてまなぶ 微分積分』もあります.「微分積分学」
●『微分積分読本 −1変数−』
小林昭七 著/定価2530円(本体2300円+税10%)
微積分では具体的な計算問題を解けるようになることも必要ですが,基礎的な定理を数学的にきちんとマスターしたい,あるいはマスターする必要がある分野を目指している読者に,教科書とは別な視点から答える一冊です.●『続 微分積分読本−多変数−』
小林昭七 著/定価2530円(本体2300円+税10%)
上記“1変数”の続編として,主に2変数,3変数の場合を中心に解説し,ベクトルや曲面に関する基礎的な話題をまとめています.教科書からも,演習書からも得られない“数学の考え方”がイッパイ入っています.
「電磁気学」
●『電磁気学入門』
岡崎 誠 著/定価2640円(本体2400円+税10%)
初めて電磁気学を学ぶ人にとっては,そこで使われる数学で躓くことがよくあります.そこで本書では,最初の章で電磁気学によく出てくる数学を解説するという構成になっています.また,電気と磁気の対応を意識して,両者の共通点と異なる点をはっきりとさせることによって,正しい理解に導くように書かれています.「量子力学」
物理学の中でも,とくに「量子力学」は,誰もが魅了される分野の一つです.これを学んでみたくて物理学科を目指した人もいるのではないでしょうか.でも,その難解さのゆえに,あれやこれやと本を揃えて,結局どれも中途半端に……ということになりがちです.そんなあなたへ,定評ある書をご紹介します.いずれも,初学者向きに丁寧に解説されています.ぜひ,手にとってご覧ください!
●量子力学への扉となる1冊
・『物理学講義 量子力学入門 −その誕生と発展に沿って−』 松下 貢 著/定価3190円(本体2900円+税10%)
●とにかく1冊,自分のものにしたい!という方に
・『初等量子力学(改訂版)』 原島 鮮 著/定価3300円(本体3000円+税10%)
●時間をかけてじっくり学びたい方に
・『基礎物理学選書5A 量子力学(I)(改訂版)』 小出昭一郎 著/定価2970円(本体2700円+税10%)
・『基礎物理学選書5B 量子力学(II)(改訂版)』 小出昭一郎 著/定価3080円(本体2800円+税10%)
・『量子力学(I)』 江沢 洋 著/定価2860円(本体2600円+税10%)
・『量子力学(II)』 江沢 洋 著/定価2640円(本体2400円+税10%)
・『レクチャー 量子力学(I)』 石川健三 著/定価3410円(本体3100円+税10%)
・『レクチャー 量子力学(II)』 石川健三 著/定価3740円(本体3400円+税10%)
「化学熱力学」
●『演習で学ぶ 化学熱力学 −基本の理解から大学院入試まで−』
中田宗隆 著/定価2200円(本体2000円+税10%)
「基本の解説」→「例題と解答・解説」→「まとめ」→「演習問題」と,同じ内容を形を変えながら4回繰り返して学ぶことによって,最も重要な基本事項を確実に習得できるように編集されています.「量子化学」
●『物理化学入門シリーズ 量子化学』
大野公一 著/定価2970円(本体2700円+税10%)
量子論の誕生から最新の量子化学までを概観し,量子化学の基礎となる考え方や技法を丁寧に解説しました.根本的に重要でありながらあまり説明されてこなかった事項や,応用分野に役立つ事項を含めつつも題材を精選し,量子化学の最重要事項を学べるよう工夫されています.●『化学サポートシリーズ 図説 量子化学 −分子軌道への視覚的アプローチ−』
大野公一・山門英雄・岸本直樹 共著/定価2200円(本体2000円+税10%)
しきいの高い量子化学の世界に,コンピュータグラフィックなどの図を介してアプローチします.直観的な理解を通して新たな世界が広がるのを実感できることでしょう.「有機化学」
●『演習でクリア フレッシュマン有機化学』
小林啓二 著/定価3080円(本体2800円+税10%)
初めて有機化学を学ぶ方を対象に,分子構造論の初歩から基礎的な有機反応まで,最も重要な題材を精選し,じっくりと丁寧に解説しました.ポイント・ポイントに織り込まれた数多くの演習問題に取り組むことによって,自らの到達度を確認しながら効率的に学習を進めることができます.
「遺伝学」
●『遺伝子科学 −ゲノム研究への扉−』
赤坂甲治 著/定価3190円(本体2900円+税10%)
「遺伝子とは何か」からiPS細胞やゲノム編集,次世代シーケンサーまで,遺伝子に焦点をあて,新しい知見を豊富な図や文献とともに解説します.とくに遺伝子科学の目覚ましい進歩により明らかになった複雑な調節機構も,囲み記事の「参考」と図のキャプションによって,長い連鎖反応の一つ一つを丹念に解説しました.●『ゲノム編集入門 −ZFN・TALEN・CRISPR-Cas9−』
山本 卓 編/定価3630円(本体3300円+税10%)
話題の「ゲノム編集」について,微生物から植物,さまざまな動物でゲノム編集技術を開発してきた国内の研究者が,従来の改変技術とゲノム編集の技術を紹介し,ゲノム編集の可能性についてわかりやすく紹介します.「多様性生物学」
●『多様性からみた 生物学』
岩槻邦男 著/定価2530円(本体2300円+税10%)
生物は何故こんなにもたくさんの種類がいるのか,それぞれの生物群の特徴はどのようなものか,また多様な生物を生むメカニズムは何か等,“生物の多様性”に焦点を当ててわかりやすく解説しました.生物多様性についての格好の入門書です.●『新・生命科学シリーズ 動物の系統分類と進化』
藤田敏彦 著/定価2750円(本体2500円+税10%)
分類,系統,進化の観点から,現在の地球上の多様な動物の姿を明らかにすることで,その姿が5億年の間にどのようにして生じてきたのかを解説します.姉妹書『植物の系統と進化』もあります.「微生物学」
●『微生物学 −地球と健康を守る−』
坂本順司 著/定価2750円(本体2500円+税10%)
ゲノム時代に大きな変貌を遂げた微生物学のための入門書です.基礎編の第1部では,微生物を扱う幅広い分野を統一的にカバーする視点から,共通の性質や取り扱いを学びます.第2部分類編ではゲノム情報に基づく最新の分類体系を取り入れて,種ごとの多様な特徴を概観します.これらを土台として,応用編の第3部では医療や産業への応用といった技術分野を扱います.見やすい2色刷で,内容を補足する豊富な解説が付いています.
【高校と大学の橋渡し】
→ 数学 → 物理 → 化学 → 生物学
【新しい学問分野にチャレンジ!】
→ 科学史 → 線形代数学 → 微分積分学 → 電磁気学 → 量子力学
→ 化学熱力学 → 量子化学 → 有機化学 → 遺伝学 → 多様性生物学 → 微生物学
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